私の病気が原発性胆汁性胆管炎(PBC)だとわかるまで、約3年間消化器系の症状が様々出ていました。
腹痛、嘔吐、背中の痛み等。胆嚢内の胆汁が砂の様な状態になっていたり、肝臓が腫れたり、脾臓が腫れたり…それまで通院していた中核病院から大学病院へ転院して、PBCと診断されました。
その時に15年後はどうなっているか分からないと言われました。
先生の仰った通り15年後に移植となりました。
PBCと診断された後、入院し消化器系の様々な検査を受けました。PBC以外に病気が見つからなかったので、それ以後は、内服薬(ウルソ)で経過観察でした。
約7~8年後に痒みが出始めました。それまでは大きな体調不良はなく、軽い倦怠感と年に数回動けなくなり伏すくらいでした。
診断から7年後結婚して子供を授かりました。当時はPBCで子供を出産した例が殆ど無く、我が子は国内2例目でした。教授に診ていただいていましたが、PBCの患者の出産は初めてで、大変心配されていました。
無事出産できましたが、子育ては周りのお母さん達とは同じ様には出来ませんでした。
見た目は健康そうなので、周りのお母さん達から怠け者、手抜き、子供を公園にも連れていかないなんて…という声も聞こえてきました。
でも子供がいる幸せは私を支えてくれました。
5年後、第2子を出産したいと無謀な願いを主治医が了承してくれて出産しましたが、黄疸の数値が29に急上昇。子供の一ヶ月検診の日にそのまま40日間の入院。
黄疸の数値は、7から下がりませんでした。
次男を出産して1年半後、徐々に悪化した黄疸の数値が30弱まで上昇。移植の選択肢しかないと言われ、都内の大学病院へ転院。余命半年との診断でした。
主人がドナーになれなかったので姉がドナーになってくれました。
姉家族も快く受け入れてくれたこともあり、私は二人の幼い子供を残して死ぬことはできないと姉の決心に感謝して移植に臨みました。
姉は術後順調に回復し、子育て仕事を両立する程元気になってくれたのが、何より嬉しいことでした。
移植から9年後、数回の肝生検を経て、慢性拒絶と診断されました。慢性拒絶になると2~3年後はどうなるか…ということで、脳死登録をして待機者となりました。
ですが、有難いことに14年経った今、データはずっとほぼ横這いで、なだらかに悪化している状況です。
移植手術を受けることで、幼かった子供達の成長を見守ることもでき、孫との楽しい時間も持てています。感謝しかありません。
移植医療は素晴らしいです。私と家族の人生を180度変えてくれました。
一方で免疫抑制剤の長期服用による副作用の弊害もあります。それでもやはり移植医療は素晴らしい医療だと断言します。
これまで長い間4つの大学病院でお世話になり、近所の病院でサポートをしていただいて、本当にたくさんの方々のご尽力によって今があります。
今生かされていることに感謝しながら、移植していただいた肝臓を大切にして人生を楽しく生きていきたいと思います。
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