change.org でネット署名活動をはじめました

この度、日本の移植医療普及のためのネット署名活動をchange.orgにてはじめました。

※ネット署名サイトへのリンクはページ下部にあります

この署名活動に込めた思いをお話させていただきます



この署名活動への思い


この署名活動のテーマに「移植について知ってほしい、誤解を解きたい」というのが1つ大きくあります。

その為、文中には要望のほかに移植について知ってほしいことを詰め込んだ内容になっています。


私自身、移植が必要になるまで臓器提供の意思表示を保険証などの裏に書いてはいましたが、移植についてちゃんと知識があったわけでもなく。
当事者になり日本の移植の現状を初めて知った時の絶望感を今でも鮮明に覚えています。

移植手術が終わって体調が落ち着いてきた頃、改めて移植のことについて勉強をして色んな知識が付き、ようやく他にもある問題を認識できました。

普通の生活をしてきても自分で情報を得ようとしないと移植のことを知る機会はほとんど無い。これはわたしだけでは無かったと思います。

この国に住むほとんどの人がそうだと思います。


わたしが移植について知ってもらう活動をはじめてからも「助けてほしいって言ってるのってニュースに出てくる募金活動してる人とか一部の人っていう印象なんだけど、本当に必要なの?あなたがやる意味あるの?」とまわりの人に言われたこともありました。

また、渡航移植や臓器提供に関するネットニュースやSNSでのコメント欄に書き込まれるデマや中傷に悲しい、悔しい思いをすることも多いです。

でも、世間の認識はなんとなく「移植は暗いもの、よくわからないもの」そんな感じなんですよね。


以前、お話を伺った移植コーディネーターさんからも「患者さんご家族に臓器提供の話をする時、とにかく移植のイメージが悪い。提供についての話しをする前に移植医療がどういうものなのかから説明しないといけないから、冷静に考えてもらうまでにすごく時間がかかる」という話を聞きました。

また、ドナーご家族のアンケートを読んだ時のショックもずっと忘れられずにあります。色んなお話の中に「自分達は臓器提供をした家族のことを誇りに思っているのにかわいそうだと周りから言われるのが悲しくて言わなくなった」と。

これらは移植の事がオープンに話されて来なかった事が大きいと思っています。だから、まずはみなさんに移植について知ってもらいたくてこの署名活動でも伝えることを大事にしたいと思っています。


「どうして知るべきか」それはいつ、誰が(移植・臓器提供)当事者になるかはわからないからです。そうなった時に冷静に考えて、なるべく後悔しない選択をできるようにするためです。



署名活動のもう1つがシステム整備を求める内容になっています。

臓器提供は今の社会だとしたくない方が多いのかな?と以前は思っていました。しかし、SNSなどの書き込みに「臓器提供できるならしたかった」「ただ、どこかで体の一部だけでも生きていてほしいから提供した」「役に立ちたい」なども書かれており、臓器提供についてそれぞれ色んなお気持ちがあることを知りました。


「臓器提供をする」も「移植を受ける」も【個人やご家族がたくさん悩んだうえでの選択である】ということを強く思うようになりました。


もし、提供したいと思ってくださる方の意思が活かされて、救われる命が増えたら。

これが移植医療の理想の形なのではないかと思います。


ドナーの思いがあってこその移植医療。提供の決断をして下さった方達を丁寧にケアしてもらえることが一番です。それにはシステムがあってこそなのではないか。そういった思いから今回のタイトルにあるとおり「提供の意思を活かすシステム整備」を求めることにしました。


ドナーのご家族を傷付けてしまう原因にある誤解を解くこと、私たちレシピエントの声や正しい情報を世の中に届けることでドナーご家族の提供の選択や思いを守ることにもつながればと思います。


山積みの問題がある中、わたしたちが今の移植の現状を変えるためにまず必要だと思うことをたくさんはなして準備してきた活動です。もし、署名ページを見ていただいて、賛同いただけたら拡散などにご協力をいただけたら嬉しいです。


よろしくお願い致します。

   

及川 幸子


#臓器移植について話そうの会

私たちは日本の移植医療の現状をたくさんの方に知ってほしいと移植当事者や関係者でインターネット、SNSを中心に活動しています。